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油画実績Q&A

ゾネ美油画科 実績とQ&A「油画って?」と題しまして、油画科について分析し、これまでの実績や基礎科の人、これから油画専攻に進みたいと思っている人へ向けて特集ページを更新します◎
特に高校1・2年生は油画で油画は難しそう、なにが評価されるのか? 作家とは? 現代アートとは?・・・
様々な疑問があると思います。そこでなるべく噛み砕いて油画科について解説していきたいと思います!!


東京芸大合格者輩出!

2018年度は2名の東京藝大・油画合格者を輩出しました!
2014年、2016年と1名と、なかなか合格出来る大学ではないですが、近年どんどん実績を上げています。
ゾネ美の油画科はまず東京芸大を受験する人が多いです。まずは日本のトップを目指す・・・その意識が大切なんだと思います。藝大を目指すことで当然、愛知芸大などの他の難関大学へ向けても実力はついていきます。
芸大油画は近年二次試験が30号の大きいサイズでの油彩になったり、はたまた過去には様々な受験生泣かせの課題が出題されてきました。これはひとえに「個々の作家性」を求めている証拠だと思います。

ゾネ美の油画科では、全体講評よりも個人講評をときには重視し、個人とのディスカッションを通じて、その人に合った指導をしていきます。講師陣と自分の方向性を話し合って伸ばしていくことも藝大合格者を定期的に輩出している要因だと思います。

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愛知芸大油画に強い!!

毎年25名しか合格者を出さない愛知芸大にあって、この数字は驚異的と言っていいでしょう。愛知芸大がもとめる思考とゾネ美で行っている「考え方」を育てること。「各個人の表現を伸ばす事」、大手ではないからこそ出来る生徒と講師のコミュニケーションの数などなど。伸ばす為に様々な工夫をこらしたカリキュラムのおかげと言ってよいでしょう。

2015年には 4名!2016年には5名!2017年には5名!2018年には4名と安定した実績を誇っています。中でも2016年度では直前講習会時に在籍していた生徒はなんとったったの7名でした!!! その7名から1名が東京芸大に合格し愛知芸大を受験していなかったので実数は6名中→5名の最終合格と合格率はトップクラスでした。

01愛知芸大実績


ゾネ美展で個性を磨く!

受験科全員で毎年9月に行なうゾネ美展。油画ではここで油彩画の大作に挑む事ができます。
年間を通して培ってきた表現や個性をここで発揮します。例として2016年度に藝大に合格した生徒は、このゾネ美展で優秀賞を獲得し、入試へ向けてゾネ美展で得た個性のもと、入試へ向っていきました。

宮下自由制作
東京芸大合格者作品(ゾネ美展時の作品)F100号の大作

中西自由制作
愛知芸大油画合格者作品(ゾネ美展時の作品)F100号の大作



2学期の制作風景①油彩

ゾネ美展も終わり、いよいよ受験モードへ突入します!
ゾネ美展でのアトリエの制作風景からシンプルな人物油彩へ。いつもの感じですね◎ひさしぶりのノーマルな課題はどうだったでしょうか? モデルはデザイン科OBの草皆さんですね◎

03制作風景

04制作風景

2学期の制作風景②素描

この日はベーシックな素描の授業でした。とはいえなにやら変わった感じです。みんな一生懸命「顔」だけを描いています。自画像や石膏デッサンもときには必要なので今回の課題は「顔のドローイング」という演習課題です。
感覚や知識だけでなく基礎的な観察力に立ち返る時期でもあります。

06制作風景

道具や絵の具

この写真は作品のアップを撮影してものです。凄い重厚感ですね。ゾネ美展の制作で見かけた絵の具のマチェールですが、デザイン科とは違った重厚な絵画という感じがします。絵の具代金も馬鹿になってないのではないでしょうか? 何層も何層も重ねてできるまでにどれだけ試行錯誤があってことでしょう。絵と格闘していくことが油画科ではとても大事なことなんですね。とても参考になります。

05制作風景

2017年度最新の自由制作

9月は受験科は全員「ゾネ美展」へ向けた自由制作期間でした!
冒頭にものべたように、個々の作家性を伸ばしていく為には時にはこういった自己制作が必要になってきます。デザイン科と同様にこの大作期間を経て皆が始めて「自分の将来」や「自分の作家像」「興味の対象」を深く考えていきます。
毎年変わる受験にも対応していく為の課題でもありますね。モチーフや課題が変わろうとも自分の感覚や表現をしっかりと打ち出せる人が入試にも対応していけるのではないでしょうか。

07ゾネ美展西

08ゾネ美展井藤


油画Q&Aコーナー

ここからは油画Q&Aのコーナーです◎ 基礎科(高校2年生)たちはそろそろデザイン/油画/工芸/日本画などなど自分の進む進路を決めていかなくてはなりません。また、これからゾネ美で勉強したいと思っている人たちに向けて油画科の素朴な疑問やよくある質問をQ&A形式にして油画科の講師陣に答えていただきました!!

Q① 大学ではずっと油絵を描いていくのですか?

いいえ。
大学では、絵を描く前の段階にあたる『テーマ・コンセプト』のいうところから見つめることになります。
作品はその『テーマ・コンセプト』に伴った表現方法でなければなりません。
その為、大学では絵だけでなく、立体、インスタレーション、古典技法、映像、身体表現など、様々な表現方法の授業カリキュラムが組まれているところが多くなってきています。
自分に合った表現方法を見つけることが大切です。


Q② 油画を出て現代アートをやっている人が多いと聞きますがなぜでしょう?

時代の流れと、「油絵科」というカテゴリーの考え方とのズレがあると思います。
Q1でも答えましたが、「何を描くか。」という事より、「何をどのように表現するか。」という事を考えるようなります。結果、現代アートと呼ばれる作品を作るようになります。
表現方法の多様化や「ART」としての関わり方を考えると、すでに過渡期が続いている状態です。

Q③ 油絵の具は高価と聞きますが実際どのくらいかかるのですか?

そうですね。
学校教育などで触れる水彩絵具やアクリル絵具などに比べると高価なものかもしれません。
水彩で使う水とは違い、油彩では絵具を溶く画溶液、筆を洗う筆洗液がそれぞれ必要になりますし、キャンバスなども画用紙などとは比にもなりません。少なく見積もっても、一式 ¥50000 はかかると思います。ただこれは必要最小限の道具で、画材というのはほとんどが消耗品ですし、使う人によって程度に差が出てきます。
受験期となると一週間で数枚の絵を描く事になります。その事を考えるとお金はかかります。
ただ、油絵は表現力、質なども含めて信頼できる素材であるのは歴史が証明しています。それだけ魅力的な表現なのだと思います。


Q④ 見たまま描いてはいけないのでしょうか?

いけない訳ではないです。
そもそも見たものを描くということは、3Dを2Dにすることですから、何かしら変化が伴うことになります。
例えば「写真のように描く」としても、「〜のように…」と比喩的な部分がでてきます。これが差異になり、「どのように描きたいか」と表現に繋がっていき、そこで想像力が必要になり、自由を得ていきます。
芸大の先生も言っていましたが「モチーフ(対象)に肉迫」する事が大事なところです。
「見たまま」という言葉の中で、どこまで迫る事ができ、感じとる事ができるかが重要です。

Q⑤ 思考を学ぶにあたって何を参考にすればよいでしょうか?

思考の字のごとく、思ったことを考える事です。
もちろん決まった参考書があるわけではないです。
思考とは賛否ではなく多角的、多層的な考えの方が良い点があると思いますので、1つの視点から観察するのではなく、様々な考えを巡らせておき、ある時に全く違う回路が繋がってまた違う事案について考える事ができるようになると思います。
多角的、多層的な部分を増やす為にも日頃いろいろなものを見たり読んだりして体験していくことが大切だと思います。

Q⑥ 様々な描き方があるなかで、どんな基準で入試は採点されているのですか?

入試問題があるという事はその都度何かを試されているという事になります。
当然、各大学にそれぞれの課題があるので、その数だけの求められる基準があります。
各大学が入試でどのような点を見たいのか、それぞれの大学の「色」を知っておく必要はあるでしょう。
ただ「油彩」、「素描(デッサン)」と表現方法の枠組みがありますから、必要な「色」を表現する為の基礎的な力というのは当然必要になると思います。

Q⑦ 親や保護者はどういったことで協力すればよいですか?

日常と違う事が起こっているように見えるかもしれません。
世間一般の学問とは違い、経済的な面でもご負担をかけてしまいます。
人生の先輩として非合理で無駄なことのように映ってしまうかもしれません。
専門性と常識の間には反作用があるものです。
その上、表現とは精神面でも体力面でもタフさが鍛錬されます。その表現という人として生きる為の術を、自ら選んだご子息をどうか広い気持ちで見守っていただけたらと思います。

Q⑧ 感性やセンスというのは伸ばせるものなのですか?

感性やセンスというものが先天的なものなら伸ばすことはできません。
ただその後の環境的な事で変わるのであれば可能であるといえます。
人それぞれの置かれている立ち位置を受け入れて、少しでも貪欲に自分のエゴに応えていく事、自分から動くことができれば変化が起きてくるはずです。

Q⑨ 画家を目指して将来仕事があるのでしょうか?

ぶっちゃけ厳しいでしょう。
画家という仕事=定職、安定した生活という考え方、どこかで雇ってもらおう、仕事を教えてもらおうとという考えでは無理です。
画家というのは言うならば個人事業者です。それで成功しようとするならば常にアンテナを立て何らかの意志を提案し続けなければいけません。
もちろん始めのうちは活動と結果は反比例の状態でしょうし、続けなければ評価や信頼は得られません。
もちろん出会いや運も必要です。その為には二足の草鞋を履かなければならないかもしれません。人並みの生活の中で失うものもあるかもしれません。孤立し、成功するとも限りません。
それでも、それを受けいれてでもやってやるんだという強い意志が必要です。
これからは想像力が求められる世の中です。表現することを通して想像力を養い、人生の糧として実りある人生へと役立てて欲しいと思います。