触りながらドローイング

さて、今日は描くことについて。
以前におこなったドローイングです。
絵を描くときに、私たちは普段の練習としてモチーフや何かを見ることで形や質感や空間、また光との関係を理解して絵を描いていきますね。
では絵や表現がうまくなる、とはどういうことでしょう。

a「世界を見る方法(秩序やルール)を理解したり発見する」、
b「絵の具や素材で面白く見えるようにつくれる」、
という例えばふたつの特徴があると思います。

ちょとおおげさに聞こえますが「見る- 考える技術」「つくる技術」そのどちらも大事なこと。そのバランスや連携が良いと、すいすいーと進んでゆくのかもしれません。

では、今回のワークショップは普段とは連携を変えてみて、もの(モチーフ)に触って知ることが出来た情報だけを紙に記述していくドローイングです。
「手」が目のかわりになって、つぶさに観察していきます。

ーーー 鉛筆と紙を使って、ものを触りながら3回描いていきます。
・完全に目を閉じて、もの、紙、両方を見ないで、ものに触り紙に描く
・ものだけを見て触り、紙(画面-結果)を見ないで描く
・ものを見ないで触り、紙だけを見て描く


IMG_1224.jpg

写真だけでは何をしているかわからないですね。

ものの見え方や感じ方を視覚的なことからではなく、触覚的なことから画面に形を起こしていきます。ものを見ていなくても、触ればモチーフが何かすぐわかります。(目を閉じた状態で初めて触ります)
その大きさや重さ、堅さ、温度、質感など、指先で触れるその感覚をたより線を引いていきます。
しかし思い描いている写真的や陰影法ではない方法で、つまり概念的であったり記号的ではない、ただの触覚的な情報として、調査したモチーフを線で記述していきます。記述していき、つじつまが合わない感じもいいのです。

IMG_1214.jpg

複雑な線が描けています。

IMG_1220.jpg

IMG_1230.jpg
触り、画面を見ながら描く。
IMG_1231.jpg

いつもとは違った線ができていました。

一般的に絵を描くことは写真的な図像または頭に思い描く概念やイメージ、または感情などを画面に描くことのように言われますが、それとは違う方向からも何らかの素材や技法の試行錯誤の結果として絵や図が描かれ(見えるような形になって)はじめて絵に気がつくことも多いのです。
いろいろな描く経験をして、表現をつくっていきましょう。